読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

なろう少女小説のススメ

なろう小説の中でも少女小説っぽい作品(独断)をレビューします。

レビュー:純和風絵巻物語『笛愛ずる娘と音霊の神霊』

レビュー 小説家になろう 完結済み 恋愛 和風

しっとり和風のお伽話をご紹介。

笛愛ずる娘と音霊の神霊』は、むかしむかしの日本のような、神様や妖かしが人間のすぐ隣に存在していた頃のお話。笹は貧しい家の長女として生まれ、器量よしではないがきょうだいの面倒をよく見る良い子。ただ、笛が好きで好きで、笛吹の笛を見せてもらって自分で作り始めてしまったほどの熱中ぶり。初めはへたくそだったのが、好きこそものの上手なれ、人ならざるものまで聞き入ってしまうほどの音色を奏でるようになります。ある夜、父親に笛を燃やされて家を追い出された笹は、この世のものでない美しさの少年・詩野と出会い、次を約束して別れます。それから笹は、親の決めた嫁ぎ先でつらい目に遭いながらも詩野と会う日を支えに暮らしていくのですが――。

素朴で朴訥な笹と、美貌の少年、詩野のコントラストが美しい。月夜の邂逅、響き渡る幽玄の笛の音、風のざわめきが聞こえてきそうなお話です。全16話完結済み。


笛愛ずる娘と音霊の神霊(作者:家守)

レビュー:今一番続きが気になる!『報酬はチョコレートで』

レビュー 小説家になろう 連載中 恋愛 ファンタジー 異世界トリップ

もちろん前から読んでましたが、ここ最近の展開が今一番気になる!ということで、今日のおすすめ作品は『報酬はチョコレートで』です。

主人公、園生柚子は自分の家からいつの間にか異世界へトリップ。一年の間、森の中の一軒家で世捨て人のような生活を送る老魔術師ソニアヴィニベルナーラと平穏に過ごします。二度目の冬のある日、一人留守番をしていたユズコは、突如訪れたとっても自己中な白騎士シュテファンジグベルトの傲慢な命令にホイホイ従っているうちに、何故か従者として召し抱えられることに。仕方なしに男装して王宮へ上がったはいいものの、アクの強い男性陣に翻弄される日々。

この世界では、黒髪はともかく、黒目は「祝福を受けずに生まれてきた」とされるこの世界には存在しない色。ユズコは性別の上に瞳の色まで隠して生活しなくてはなりません。ちょっと優柔不断で流されやすい彼女は、はじめっから危なっかしい橋ばかり渡っていくのですが、ここ最近の更新では、その「瞳の色」にまつわる事件が急展開。ユズコが異世界トリップした原因もだんだんと明らかにされています。

白騎士シュテフをはじめ、その側近アルトフロヴァル、魔術師クヴェルミクス、行商人?ラビハディウィルム……と、どいつもこいつも自分のことばっかりで唯我独尊な男性陣と、流されやすく意志薄弱のユズコが、この事件でどんな成長を見せるのかが楽しみなところです。負けるなユズコ!! レビュー書くのに読み返してて、22歳ってことを知りましたよ! 意外と大人じゃん!!(女子高生くらいだと思ってた…)

続きが気になる現在、53話まで連載中です。


報酬はチョコレートで(作者:紺野 十子)

レビュー:擬人化の必要なし!『魔剣だって恋がしたいのです。』

レビュー 小説家になろう 短編 ファンタジー 恋愛

擬人化なぞしなくてもこの萌え具合!

世の中擬人化ブームです。無機物・有機物、リアル・バーチャル、規模の大小を問わず、元素から携帯から動物からOSから艦から国から、なにからなにまで擬人化されまくってます。確かに擬人化はいいものです。でも敢えて人にする必要はあるのか? 否! そんなことせずとも萌えるものは萌えるのです。

魔剣だって恋がしたいのです。』は自らを18歳の乙女と言い張るしゃべる魔剣アルベルタとそのマスターのお話。短編なんで詳しくは書きません! 一番最後の作者のコメント、

人化したら負けな気がするので、今後もきっと人化はしない!

 頼もしいです!


魔剣だって恋がしたいのです。(作者:なまず娘)

レビュー:ゲシュタルト崩壊する桶『桶は世界を巣食う』

レビュー 小説家になろう 完結済み 恋愛 ファンタジー

ぶっちゃけ桶かんけーねーから!!

正直桶のくだり切っちゃってもいいんじゃないの?と思わないでもないんですが、きっと大事なことなんでしょうね! 以前紹介させていただいた『神様は、少々私に手厳しい! 』と同じ作者さんの作品です。


レビュー:シリアスなのになりきれない『神様は、少々私に手厳しい!』 - なろう小説少女向けレーベル棚

全2話完結済みの作品なんですが、前作『救国の英雄の救世主』と微妙につながっている……というか桶……です。ワタシ的には今回紹介する作品のヒロインのほうが好きなのでこちらを紹介しますが、多分桶が気になって前作も読んでみたくなることでしょう。

サバサバとしたクール系ヒロイン・サミウと、そんなヒロインが女性だと気が付かない鈍感男・ショシユのじれったいけどニヤニヤしちゃうお話でした。おすすめ!


桶は世界を巣食う(作者:田上 伊音)

レビュー:ピンクの胞子撒き散らす系女神様『死に掛け女のぐーたら疫神生活』

レビュー 小説家になろう 完結済み 推理 異世界トリップ

疫神ってなに? 疫病神?

というタイトルについての疑問はありますが、今日は「推理」ジャンルからこちらの作品をご紹介します。

女神様こと『私』はもともと社畜系プログラマ。元気に仕事をしていたのですが、友人から送られてきた謎の小包から発生した胞子を吸って未知の病に侵されてしまいます。現代医療では打つ手が無い中、異世界から「特効薬」として召喚され、不老不死の女神として祀られることに。二百年以上引きこもり生活をしていた『私』は、いい加減女神の求心力が落ちているという理由で女神としての威光を世に示すため『神官長』に外に連れだされ、そこで事件に遭遇する…というお話。

奇跡も魔法もあるんだよ、な世界が舞台なんですが、神官長(イケメン)がトラック運転してたり、なんか聞いたことある地名が出てきたり、温泉上がりにはやっぱ瓶詰め牛乳だよねー、だったりと脱力系。閉鎖された村で起こる不思議な事件には、ともすれば某ホラーゲームみたいな結末が待っているのか…と思いきやそういうこともなく。まったり読める中編でした。完結済みです。

「推理」の本編とは関係ないですが、不老不死の『私』と、そんな彼女を女神として、特効薬として、あるいは異世界からのストレンジャーとして、そしてそれ以上の存在として暖かく見守る神殿の人々とのふれあいは、なんだか切なほっこりします。


死に掛け女のぐーたら疫神生活(作者:楠瑞稀)

レビュー:世界観がすてきな異世界トリップ『花と狼』

レビュー 小説家になろう 連載中 恋愛 異世界トリップ ファンタジー

あーやっと紹介できる!

ずっと前からブックマークに入っていたこのお話、お勧めなんですが長いこと更新されていなくて、このままだと紹介したくてもできないな…と諦めていたんですが、今日チェックしたら更新されていたので満を持して紹介させていただきます!

主人公の鈴(リン)は、交通事故に遭って死んでしまい、別の世界に生まれ変わります。生まれ変わる、と言っても赤ちゃんからじゃないので、ここではジャンルを異世界トリップにしてます。王宮の庭で目が覚めると、イケメン王子様が剣を突きつけてきて…とこのあたりは分かりやすいストーリー。この作品の注目ポイントは、やっぱり独特な世界観です。「ファンタジー」の一言で済ましてしまうのも、わかりやすくて嫌いではないんですが、いろんな設定を盛り込んだ作品というのはやっぱり楽しいです。女性は花、男性は狼から作られた世界、花を守る教会、神聖騎士団、花紋、花刻、八花片、《恋花》、《寧花》、《希花》…不思議な単語が出てくる度にその字面の美しさから「これは一体なんだろう!」と想像を巡らせドキドキする…。この過程が楽しい!

しかし……危うい、危ういよおリン! いきなり現れた男(ロベルト)をそんなホイホイ信用してはならんよ! なにかあったらどうするの! このロベルトって男、多分いい人なんでしょうが、まだまだ秘密をたくさん持っていそうな胡散臭いやつなのです。いくら王子様に比べて人当たりがいいからって、リンがあんまり無防備なのでお母さんのように心配してしまいます。

さて、現在第3章37話まで連載中のこの作品。恋愛要素も物語の進行具合も、まだまだこれからって感じなので、早く続きが読めたら、とってもうれしいなって!


花と狼作者:riki)

レビュー:アジアの香りの恋物語『ほほえみの国の笑えない恋の話』

レビュー 小説家になろう 完結済み 恋愛 現代

普段あんまり現代モノには興味が無い(だって現代なんてリアルで十分)な私ですが、これはタイトルに惹かれて読み始めてしまいました。ほほえみの国、タイが舞台の恋愛ストーリー。リア充爆発しろ!

私は東南アジアへ旅行に行ったことはないのですが、文章から立ち昇るアジアの香りのなんと芳ばしいことか。発展目覚まざましい途上国の喧騒、乱雑さ、おおらかさと素朴さ。バイクタクシーの行き交う路上、匂いの混沌とした屋台、蒸し暑い夏の空気、日本の都会みたいに発展していながら、やっぱり日本とは違う非日常。行きたいなータイ。

主人公の明里はそのタイの観光業界で働く日本人。何気なく助けた日本人男性が、実は明里の中学時代の同級生で、いじめの加害者、さらに転勤してきた職場の同僚で……というところから物語は始まります。この男がね、まあいけ好かないやつで。初めはもうどうしてやろうかとギリギリしながら読んでましたが、最終的に言いたいことはこれだけです。リア充爆発しろ!

現地人のスーとカーディンもいい味出してます。私的には奏よりカーディンのほうがいいかな。少なくとも、友達にするなら絶対カーディンだね。

全11話、完結済みです。リア充爆発しろ!


ほほえみの国の笑えない恋の話(作者:夏野ひかり)